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親が亡くなった後、親の借金がわかったら・・・
今日は相続のお話です。
あるご相談で・・・
父親が亡くなった後、相続手続きも終わり・・・ホッとしている頃、電話が鳴りました。
「お父さんにお金を貸していたんだけれど、返してもらえるかな」
と。
さて、この場合、どうしたらよいでしょうか?
まずは、どういった経緯で借りたのか。借用書があるかどうか・・・借金の額は?などを調べてみましょう。
親の相続でお金が入ったなど・・・資産を引き継ぐイメージがあると思います。
実は相続の負の側面もあるので、ご注意ください。
相続の対象になるのは、実はプラスの財産だけではありません。
銀行だけでなく、知り合いにしていた借金や未納の税金の支払い義務、連帯保証人の立場、所有している不動産の固定資産税や管理費などの支払いの義務……。
これらも全てが相続の対象だということを果たしてどれだけの人が知っているでしょうか。
バブルが崩壊した平成元年頃から、「相続放棄」の数がぐんと増えてきています。
たとえ負債を相続する事になったとしても、「相続放棄」をすれば、負債も放棄することができます。
「相続放棄」とは、プラスの財産の相続もマイナスの財産の相続も同時に放棄することなので、プラスの財産も相続できない、ということにはなりますが、少なくとも故人の借金に苦しめられることはなくなります。
もちろんそれによって債権者の側にしわ寄せがいきますので、その数が増えていることは決して喜ばしいことではありません。
が、相続する人の立場からすれば、「相続放棄」は非常にありがたい制度だと言えますね。
とはいえ、相続放棄には一定のルールがあり、一番重要なのは相続を知ってから3カ月以内にしなければならないという事です。
被相続人の方が亡くなったことを知ってから3ヶ月経過している場合は、相続放棄手続きは非常に困難になります。
相続放棄を専門に扱う事務所でも、断られてしまうでしょう。
ということで、この場合の対策は、やはり家族のコミュニケーションです。
やむなく連帯保証人になっているケースや、借金をしている場合は、相続人にきちんと話をして対策を練っておくことが一番大切になります。
知らなかったから・・・では済まされない問題になるのです。
ただ「お父さん、借金なんてないでしょうね!私たちがそれを引き継ぐ事になるんだから良い加減にしてよね!」など頭ごなしに問いかけては絶対にいけません。
いつかは話をしなければいけないと思っていたお父さんも、思わず口をつぐんでしまいます。
気持ちよく家族でコミュニケーションがとれる方法をお伝えします!
きちんと膝を突き合わせて「このまえ知り合いの親が亡くなって、借金を相続して困っていつ人がいるらしいよ。借金や連帯保証人になっている事も相続あれる様ね。もしうちにもそういったケースがあったら前もって教えておいてね。相続放棄っていう方法もあるらしいし、前もって情報収集して勉強しておきたいからね。」などとお話しを持ちかけてみてはどうでしょうか?
相続は法律だけでは、解決できない事もたくさんあります。
血がつながった家族だけに、ひとつボタンが掛け違うと骨肉の争いになったり、それ以来無縁になってしまったりということがあります。
相続に関してのご相談は相続診断士のいるすまing まで
田中