はじめての相続対策【子無し夫婦はすぐ動け】 | すまing

はじめての相続対策【子無し夫婦はすぐ動け】

相続対策していますか?何からどう動いたらいいのかわからない、大切な身内が亡くなった時にどんな問題が起こるのかわからないなど、初めての相続対策を考える方にわかりやすく解説しています。

相続は一生で何回も経験するものでもなく、昔親の相続をやったことがある方でも数十年たつと法律や情勢もかなり変化していますね。

私が色々なご相談を受ける中でこれだけは知っておいてほしいという事をまとめています。

今日は【子無し夫婦はすぐ動け】です。

お子さんがいらっしゃらないご夫婦でのご相談は、早急に対策をしないと手遅れになるケースが多いので緊張するものです。

一番大切な事は、すぐに遺言書を書く!という事につきます。

とくに50歳以上の方は、明日伸ばしは禁物です。

内容は、全ての財産を配偶者〇〇に相続させるという内容です。

ご存じない方も多いですが、所帯をもった方(嫁にいったなど)兄弟姉妹には相続は関係ないと思っているかもしれませんが、相続権利が発生する事があります。

それは、夫婦で子どもがいない事(再婚の場合は以前の婚姻での子どももいない事)

夫婦共、両親との亡くなっている場合です。

事例でご説明します。

先日、高齢のご夫婦が相続対策についてご相談に見えました。

ご夫婦共高齢ですので、もちろんその両親共亡くなっています。

昔は、兄弟が多かったようで、それぞれの兄弟姉妹の数は合計9人になります。

もし、パートナーが亡くなった時は、その亡くなった方の兄弟姉妹にも相続の権利が発生するのです。

その兄弟姉妹が亡くなっている場合は、その子供、つまり甥や姪に相続の権利は引き継がれます。

亡くなった方が持っていた資産の4分の1をその兄弟姉妹でわけるという事になります。

自宅の不動産と余生を送る為の預貯金が亡くなった方の資産で仮に1000万円あったとします。

その4分の1の250万円をその兄弟姉妹や甥、姪にわけるということですね。

そんな権利が、「遺言書」1つをつくる手間で解決するのです。

万が一、その権利を放棄してもらうにも、全ての相続人に放棄しますよという念書(遺産分割協議書)をつくり、実印をおしてもらったり、印鑑証明を取得してもらったりと大変な手間や労力がかかります。

普段連絡を密にとっているご兄弟ならまだしも、高齢になるとなかなかそうもいかず、もう何十年も会っていないようでした。

甥や姪はどこに住んでいるのかもわからず、連絡先もわからないという事でした。

この状態では、亡くなった方の銀行口座を残された夫婦の傍らに変更することもできません。

まして、高齢のご兄弟姉妹が、認知症になっていたとしたら、その遺産の放棄もしてもらえなくなります。

というように、お子さんがいないご夫婦には、相続対策が急務です。

安易に内容の違う遺言書を作ってしまわないよう、きちんと専門家にご相談ください。

相続診断士 田中

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